近年雨量が増えてきており、ゲリラ豪雨や線状降水帯などで
- 川の氾濫
- 床下浸水
- 堤防の決壊
など、水に関する災害に悩まされております。
せっかく家を建てても床下浸水や地盤沈下などしてしまったら目も当てられません。
そんな悩みを解決する商品が一条工務店から出ました。
その名も“耐水害住宅”です。
今回は
- 耐水害住宅とは
- 採用条件は?
- いくらで採用可能なのか
をご紹介していきたいと思います。

耐水害住宅とは?

一条工務店の耐水害住宅とは、
地球温暖化による気候変動の影響で頻発化、激甚化(げきじんか)する水害に対し、
水害発生時の被害を最小限に抑え、生活復旧にかかる費用・時間を大幅に軽減する住宅のことです。

災害は起きてからの生活も大変だからね。
一条工務店の耐水害住宅は浸水、逆流、水没、浮力の4つのポイントで水害を防止しています。
具体的には
- フロート弁付き床下換気口
- 壁面防水処理
- 玄関ドア
- 樹脂サッシ
- 逆流防止弁
- エコキュート
- エアコン室外機
- 外部コンセント
- 外部電気設備
- 床下注水ダクト
- 係留装置
- 二重基礎構造
の12種類の水害対策を行なうことで、見た目は他と同じでも水害に強い住宅を作っているのです。
一条工務店の工場見学に行くと耐水害住宅を体験することができます。
私が体験する中で印象的だったものをご紹介します。
浸水対策について

床下、壁、玄関、窓から水が入る隙間を無くし、家の中に水が浸入することを防ぎます。
また、通常浸水してしまうとされる玄関ドアに対しても中空パッキンが装備されているため、玄関からの浸水を完全に防ぐことができるのです。
逆流対策について

豪雨で増水すると通常下水管より下にある水位が上がってくるため、トイレ、キッチン、浴槽に繋がっている下水管から汚水が逆流してきます。
床を拭いて綺麗にしたとしても一度ついた汚水の臭いはなかなか取れません。
その逆流を防ぐために『逆流防止弁』が装備されていて水が逆流すると蓋が自動的に閉じるので、汚水が家の中へと流れるのを防げます。
メンテナンスもしやすいように設計されており、いつでも安心です。

汚水が逆流するとすごく大変って聞くよ!
水没対策について

エコキュートや室外機、太陽光パネルがある場合は、家の外回りにパワコンや蓄電池など、水に弱い電気設備が多く設置されています。
これらは水没することによってショートし故障してしまうと、使用不可となってしまいます。

災害時こそ蓄電池なのに使えないと意味がないよ。
豪雨が降る梅雨時期などエアコンがないと耐え切れませんし、暖かいお風呂に入るためにもエコキュートが欠かせません。
耐水害住宅では地面から高い位置に電気設備が設置されるため、増水しても普段通りの生活を送ることが可能となるのです。
浮力対策について

耐水害住宅の一番の目玉はやはり、『浮く家』ですよね。
未だかつて聞いたことがありますでしょうか。

家が浮くって信じられない!
住宅自体を浮かせるパターンは、住宅と基礎の間に漂流物が入り込む可能性があり後日吊り上げて除去する必要がありますが、
すぐに原状復帰が可能となる素晴らしい技術ですね。
2倍耐震について

2倍耐震とは耐震等級1に対して2倍の耐震強度を誇る耐震等級5相当の耐震性能を持っている住宅です。
「ミッドプライウォール」というカナダの林産研究機関FP Innovationsと
ブリティッシュコロンビア大学で開発された強力な壁を内壁に使用したことで、
2倍耐震を実現することができたそうです。
耐水害住宅には標準でこの2倍耐震が含まれています。
(2倍耐震は単体で採用すると坪単価:3,300円で採用可能です)

地震大国に住んでいる以上、耐震性は非常に重要だね。
耐水害住宅の採用条件は?

耐水害住宅はどの商品でも採用できるわけではありません。
家づくりする前にどの商品が対応しているか確認しましょう。

あとから採用できないって言われたら悲しいもんね!
採用できる商品
耐水害住宅は下記2パターンがあります。
- 基礎内に注水し重りとして浮かさないタイプ(スタンダードタイプ)
- 住宅自体を浮かせてポールで固定するタイプ(浮上タイプ)
上記どちらかが選べる商品が下記の3つとなります。
- グランスマート(GRAND SMART)
- i-smart
- i-cube
スタンダードタイプのみの商品が下記の4つとなります。
- i-smile
- i-smile+
- HUGme
- HUGme fam
スタンダードタイプ採用の場合
建物の階数により、建物の建つ地盤面から以下の侵水深に対応します。
- 平屋・・・地盤面から0.7m
- 二階建・・・地盤面から1.0m
- 三階建・・・地盤面から1.2m
上記の侵水深を超えると基礎内に注水します。

建物を重くして動かなくするんだね。
浮上タイプ採用の場合
建物の階数に関わらず、建物の地盤面から侵水深5mまで対応します。
侵水深約1m以上で建物が基礎ごと浮上し、係留装置のおかげで建物が動くことを防げます。
原則として建物の四隅に係留装置(杭のようなもの)を設置する必要があるため、建物の配置計画時に採用可否が確定します。
耐水害住宅の費用は?

耐水害住宅の気になる費用ですが、
- スタンダードタイプが坪単価:8,800円
- i-smileはさらに値下げしていて、坪単価:5,500円
- 浮上タイプが坪単価:22,000円
となっています。
30坪だと264,000円くらいで浸水を防ぐことができます。
安心をこの価格で買えるのはかなり安いのではないかと思います。
年々雨量は増加している!

地球温暖化などの影響で以前に比べ、1.5倍も雨量が増加しているという研究結果があります。
理由としては、地球温暖化が進み海水温度が上昇し蒸発する量が増えることで、世界平均で見ると雨量が増加しているのです。
川の近くじゃないから大丈夫と思っていても、ゲリラ豪雨による水害が発生してしまう可能性があるので、
住宅の気密性や断熱性以外にも水の侵入を防ぐための対策を講じる必要があります。

内陸部でも水害の危険があるね。
耐水害住宅を採用したからと言って安全を保障するものではありません。
自然災害発生時は、行政機関等の指示に従い避難をするようにしましょうね。

自分の身は自分で守ることが大事!
まとめ
一条工務店のお家作りに対する熱意はとても素晴らしいと思います。
しかしながら”耐水害住宅”を選択することによって間取りの制限などが発生する場合もありますので、
どこまで施主自身が納得できるか、よくご検討してくださいね。
一条工務店と他のハウスメーカー・工務店の比較についてはこちらにまとめています。

