私が家づくりをするにあたり、どうしてもやりたかったことが家庭菜園です。
畑を借りるのではなく庭の一角に畑を作ってもらいましたので、面倒な移動もなくパパっと作業ができます。
しかし、外構業者に畑の土を入れてもらったのですが、その土があまりにも粘土質過ぎて野菜も育たないくらいでしたので土壌改善をしてみました。
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現在は下記のようにたった2ヶ月で野菜が育つほど土壌改良しましたので、皆さんにその方法をご紹介します。
土の性質の種類と特徴は?
土の性質は地域によって差があり、我が家の地域は粘土質の土ばかりでした。
土の性質は大まかに分けて、
の3つに分かれており、それぞれ特徴があります。
砂質
砂質はサラサラとした土で、砂浜の土ような粒子が大きい土です。
粒子が大きいことによって土同士が結合しないため固まりません。
特徴としては、水はけが良く乾燥しやすいが、保水力がないため肥料持ちが悪く栄養が流れ出やすいです。
粘土質
粘土質は水を加えると粘性を持つ土の総称で、固くゴロゴロとした粒子が細かい土です。
粒子が小さいことによって土同士が結合しやすく固まります。
特徴としては、保水力があり肥料持ちが良いが、水はけが悪く乾燥しにくいです。
壌土(団粒構造)
壌土は砂質と粘土質の性質の両方を合わせ持った土です。
粒子が大小混ざっているため、土同士が適度に結合します。
特徴としては、適度に水はけが良く乾燥し、保水力もあるため肥料持ちが良いことです。
壌土の性質は団粒構造と言って、良い畑になるための必須条件となりますので、これを目指します。
堆肥の種類と特徴について
堆肥とは栄養(有機物)のことで、野菜に使用する肥料ではなく、土に対して施します。
なぜ土に栄養が必要なのかと言うと、土壌改善には微生物や小さな虫の力が必要なので、そのための栄養となります。
堆肥にもいろいろありますが、初心者は以下の種類だけ覚えていれば問題ないです。
バーク堆肥とは、木の皮を粉砕し発酵・熟成させた堆肥のことで、植物性堆肥に分類されます。
動物性堆肥に比べて栄養分はありませんが、土壌改良効果は高いのが特徴です。
なぜ土壌改良効果が高いのかと言うと、バーク堆肥に含まれる「リグニン」という有機物のおかげで、微生物に分解されにくく長持ちするからです。
野菜に対しての肥料は少ないため、窒素を多く含んだ元肥と混ぜ合わせて使用しましょう。
牛糞堆肥とは、その名の通り牛ふんとオガクズやモミ殻などの植物性副資材を発酵させて作った堆肥のことで、動物性堆肥に分類されます。
牛ふんにはエサである牧草の繊維質が多く含まれており、土と土の間にすき間ができ、通気性が良くなります。
ただし牛糞堆肥はリン酸やカリウムが多く含まれているため、大量に入れ過ぎないようにしましょう。
家庭菜園の場合は、牛糞堆肥は必ず「完熟牛糞堆肥」を使うようにしましょう。
発酵が未熟だとニオイが原因でトラブルになりかねません。
団粒構造にするには?
前述しましたが、団粒構造は良い畑にするために必要不可欠な構造です。
団粒構造にするには粒子の大きい物質と粒子の細かい物質の両方が必須となりますので、様々な副資材を加えていく必要があります。
自身の畑がどの性質か簡単にわかる方法は以下の通りです。
- 土を握っても固まらない→砂質
- 土を握って固まった後、指で小突いても壊れない→粘土質
- 小突いて壊れる→壌土(団粒構造)
一度試してみてから、それぞれに合った対策を行ないましょう。
砂質の場合
さて、それでは土壌改善方法についてご紹介していきます。
砂質は粒子が大きい土で水はけが良く乾燥しやすいことが特徴です。
保水力が無いため野菜に栄養が行き渡りにくいため、保水力を上げる必要があります。
対策①黒土(くろつち)を混ぜる
黒土は基本用土とも呼ばれ、火山灰土と枯れた植物で出来た黒い土のことです。
1㎡あたり1~2kgすき込みましょう。
費用も安いので大量にすき込む場合に向いています。
保水力・保肥力がありますが通気性や水はけが悪いのが特徴なので、砂質の土と混ぜ合わせることで団粒構造が生まれます。
しかし、黒土だけでは栄養(有機物)がたりないため、他の土壌改良材と混ぜ合わせる必要があります。
対策②堆肥を混ぜる
前述しましたが、堆肥を混ぜることによって土に栄養が与えられますし、団粒構造が生まれます。
1㎡あたり2~3kgすき込みます。
保水力・保肥力がある黒土と混ぜ合わせることで、土の中に栄養が行き渡ります。
粘土質の場合
粘土質は粒子が細かい土で、通気性が悪く水はけが悪いことが特徴です。
保水力・保肥力はありますが、乾くと土同士が結合されカチカチの土壌になり、植物の根が成長しません。
私の畑もガチガチの粘土質で最初はスコップも差さりづらいくらいでした。
粒子が細かいので、粒子の大きい資材を加える必要があります。
対策①川砂を混ぜる
川砂は水はけが良い資材の代表的なものになります。
砂質の土と粘土質の土を混ぜ合わせる方法で、単純ですが効果的です。
しかし、川砂だけでは力不足ですので、他の副資材と混ぜ合わせるとより効果を発揮します。
対策②堆肥を混ぜる
砂質の対策と同じですが、野菜を育てるには堆肥を入れることが大切です。
私の場合はバーク堆肥と牛糞堆肥を2:1で混ぜて使用しました。
モミ殻を混ぜる
モミ殻は地域によっては無料で手に入れることができます。
無料で手に入る場合は、川砂を混ぜるのではなくモミ殻を混ぜ合わせましょう。
モミ殻は有機物ですが非常に硬い繊維質なので分解に時間が掛かりますし、土に隙間ができることによって水はけも良くなります。
モミ殻を燻した「モミ殻燻炭」にすることによって、保水性が格段に増すことに加え、ケイ酸などのミネラルが溶けやすくなったり、微生物の住処になります。
微生物資材で土壌改良を加速!
土壌改善は、微生物の餌となる有機物(堆肥)を混ぜ合わせ、微生物が分解することによって団粒構造になり、良い畑となります。
ただ微生物が元々少ない栄養のない土の場合は、有機物(堆肥)を混ぜ合わせても急には増えません。
通常は3~5年ほど掛けてゆっくりと土壌改善を行なうのが普通なので、非常に時間が掛かります。
私みたいなせっかちな人間はすぐにでも野菜を植えてみたいので待っていられません。
そんな時に便利なのが「微生物資材(カルスNC-R)」です。
微生物資材(カルスNC-R)とは?
知る人ぞ知る微生物資材ですが、知らない方のために微生物資材とは何かを説明します。
上記で言いましたが、微生物は急には増えないので土壌改良は非常に時間が掛かるものとして知られています。
しかし、その微生物を直接資材として施したら早く土壌改良できるのではないか、と言うことで生まれたのが「微生物資材」なのです。
下記の鈴木農園TVで詳しくご紹介されていますので、ぜひご覧ください。
こちらでは10kgのカルスNC-Rを使用していますが、家庭菜園用では1kg用が便利です。
微生物資材カルスNC-Rを使用し、微生物の動きを活性化させるには米ぬかを合わせて使用すると良いでしょう。
微生物が活性化すると大量に窒素が使われます。
窒素飢餓になり野菜が育たないことを防ぐために「硫安」と混ぜて窒素を加えましょう。
まとめ
畑の土の土壌改善方法をご紹介しました。
私の畑に混ぜ込んだ資材は最終的に以下になりました。
※野菜植え付け前に苦土石灰も施しています。
以上を混ぜ合わせた結果たった2ヶ月ほどでこうなりました。
ガチガチの粘土質だったbeforeの写真がないため分かりにくいと思いますが、団粒構造になっており握って小突いたら軽く割れるようになりました。
この調子で野菜を育てたり虫が穴を掘ったりしたら、更に土がフカフカになると思います。
また、毎日出る生ゴミも肥料になることをご存じでしょうか?
生ゴミを肥料にすることで栄養満点な土となり、美味しい野菜ができることに加え、ゴミ袋も軽くなり節約することができます。
ぜひ下記からチェックしてみてくださいね。